鍼灸院は出張専門でも開業できることを以前書きました。
今回はそんな出張専門の鍼灸院の往診料について書こうと思います。
「出張で鍼灸を受けれる事はわかったけど、いくらくらいかかるの??」
「出張専門で開業するけど、いくら出張料を貰えばいいの??」
この様なお悩みのある方、主にこれから開業する方や、出張での施術を受けてみたい方は参考にして下さい\(^o^)/
鍼灸の往診費用っていくらくらいかかるの?
まず一つ目に往診費用と言っても、保険が効く保険施術と、保険が効かない実費施術の場合大きく料金が変わります。
鍼灸に保険が効く場合があると言うのは以前コチラに記事を書きましたのでご参考下さい。
↓
記事をご覧になっていただけるとわかるように
【医師による同意書】があると鍼灸施術に保険が効きます。
で、この保険が効く部分は施術費に加えて往診料にも保険が効くんです!
ただ、条件として
『歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等』がある場合が対象となります。
実際にどういう状況なのかは、以下の厚労省の通達を参考にして下さい。
(問21)「歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等」とは、どのような理由を指すのか。
(答) 疾病や負傷のため自宅で静養している場合等、外出等が制限されている状況をいうものであり、例えば、循環器系疾患のため在宅療養中で医師の指示等により外出等が制限されている場合に認められる。したがって、単に施術所に赴くことが面倒である等の自己都合による理由は療養費支給の対象とならない。また、全盲の患者や認知症の患者等、歩行は可能であっても、患者自身での行動が著しく制限されるような場合は、保険者等において通所できない状況等を個々に判断されたい。(留意事項通知別添1第6章の1)
(問33) 医療機関等へ付き添い等の補助を受けて通院している場合、また、歩行が不自由であるためタクシー等を使用して通院している場合等の状況において、はりきゅうに係る往療料は算定できるのか。
(答) 「独歩(公共交通機関等の利用を含む)による通所」が可能であるか否か等を勘案し、個別に判断されたい。事例のケースをもって一律に施術所に通所可能又は通所不可として取り扱うのは適切ではない。
少し横道にそれましたが、先に保険が効く場合の金額を記載しますね( ´∀`)b
保険が効く場合の往療費
距離 | ~4kmまで | 4kmを超える場合 |
料金 | 2,300円 | 2,550円 |
患者負担 | ||
3割 | 690円 | 765円 |
2割 | 460円 | 510円 |
1割 | 230円 | 255円 |
少しわかりにくいかもしれませんが、距離によって払われる保険金額が決まっています。
はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(令和2年11月25日 保発1125第6号) [PDF:122KB]
上の金額は最終的に施術師のもとに入ってくる金額ですが、全額保険者から払われるわけでは無く、一部は患者さまが負担します。
それぞれの保健証の割合によって違うんですが、この辺は病院での保険と同じですね。
例えば、5.1km離れた3割負担の患者さまの家に往診した場合は、
2,550円のうち1,785円は保険者から、765円は患者さまから徴収します。
またここに鍼灸施術費も合わせて徴収しますが、
3割で「はり、きゅう」の2術をやった場合は1,610円が保険金額なので、
1,127円が保険者から、483円を患者さまから徴収します。
合わせると1回あたりの患者さま負担金額は1,248円となります。
保険者から数か月遅れて、2,912円が入ってきます。
仮に1割の患者さまの場合は、合算で1回あたり4,160円となり負担金額は416円です。
(「はり、きゅう」2術、5.1km離れた所に往診した場合)
1割負担の患者様の場合は1回500円くらいの自己負担額を想定してもらうとOKだと思います( ´∀`)b
保険が効かない実費施術の場合の往診料
次に実費施術の場合の往診料ですが・・・
完全に言い値です( ̄▽ ̄;)
特に規定があるわけでは無いので施術師が好きな額を貰えばいいんです。
自身の負担(移動による時間損失)を良く考えて算定してください。
概ね1,000円~3,000円が多いと思います。
自分もこれくらいの料金を頂いて施術しています。
まとめ
今回は鍼灸の訪問施術の往診料について書きました。
同意書があれば往診料についても保険が適用可能で、患者様の負担を減らせます。
その結果、施術回数を増やせる可能性があるので、経営安定につながる事も・・・。
ただし保険を使う時は運用上、色々な注意点があります。
また時間がある時に注意点をまとめてみますので、興味がある方は是非ご一読ください。
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